フランス語の「dût-il / fût-ce」(接続法半過去の倒置)の意味と使い方
意味:たとえ〜でも(接続法半過去の倒置)
接続法半過去を倒置して、「たとえ〜しても・〜であっても」と譲歩を表す文学的な言い方です。
接続法半過去を倒置して、「たとえ〜しても・〜であっても」と譲歩を表す文学的な言い方です。
形の作り方
| 条件 | 形 | 例 |
|---|---|---|
| devoir を使う | dût + 主語代名詞 + 不定詞 | Dût-il partir, il reviendra. |
| 名詞・副詞句を続ける | fût-ce + 名詞・副詞句 (たとえ〜だけでも) | Essayez, fût-ce une seule fois. |
| 属詞を続ける | fût-il / fussent-ils + 形容詞 | Fussent-ils riches, ils ne seraient pas heureux. |
例文
- Elle défendra ses idées, dût-elle rester seule.たとえ孤立することになっても、彼女は自分の考えを貫くでしょう。
- Il faut au moins essayer, fût-ce une seule fois.たとえ一度だけでも、せめて試してみるべきです。
- Fussent-ils nombreux, ces obstacles ne l'arrêteront pas.障害がどれほど多くても、彼を止めることはできないでしょう。
使い方のポイント
- dût-il は devoir の接続法半過去の倒置で、「たとえ〜せざるをえなくても」の意味です。
- fût-ce は「たとえ〜でも」で、後ろに名詞や副詞句が来ます:fût-ce un instant。
- même si や quand même と近い意味ですが、文学的で、読んで分かればよい形です。
練習問題
問1(仏検 1級の文法ドリルより) ( )に入る最も適切なものを選んでください。
Il fera ce voyage, ( )-il y laisser toutes ses économies.
- devait
- dût
- doit
- doive
答えと解説
正解:2. dût
「全財産を使うことになっても」という譲歩で、devoir の接続法半過去を倒置した「dût」(dût-il) です。doit-il は疑問の形になります。
問2(DALF C2の文法ドリルより) ( )に入る最も適切なものを選んでください。
Elle voulait voir la mer, ( )-ce de loin.
- sera
- était
- fût
- soit
答えと解説
正解:3. fût
「たとえ遠くからでも」を表す譲歩の定型 fût-ce なので「fût」です。sera-ce や était-ce は疑問の形になります。
問3(TCF C2の文法ドリルより) ( )に入る最も適切なものを選んでください。
Le directeur n'accepterait aucune excuse, ( ) sincère.
- est-elle
- fût-elle
- sera-t-elle
- était-elle
答えと解説
正解:2. fût-elle
「たとえ誠実でも」という譲歩で、接続法半過去を倒置した「fût-elle」です。est-elle などは疑問の形になります。
この文法が出る級(目安)
※ 仏検の級は、フランス語教育振興協会の公開資料(各級の程度と試験内容、CEFR とのおよその対応)と公開されている過去の試験問題をもとに、当サイトが当てはめた目安です。協会が定める出題範囲の一覧ではありません。
※ DELF・DALF のレベルは、CEFR のレベルごとの文法の目録(Eaquals・CIEP、2015年)をもとに当サイトが当てはめた目安です。DELF・DALF の公式の出題範囲の一覧ではありません。
※ TCF のレベルも、DELF・DALF と同じ文法の目録をもとにした目安です。TCF の公式の出題範囲の一覧ではありません。
あわせて覚えたい文法
- 「subjonctif imparfait」(接続法半過去) 文学の接続法半過去(読んで分かる)
- 「quand bien même + conditionnel」(譲歩の表現) たとえ〜でも(条件法を取る)
- 「même si」(譲歩の接続詞) たとえ〜でも(譲歩の接続詞)